かつおぶし(鰹節)
紀ノ国屋のかつおぶし削りぶし
少量パックで、風味が長くもつようになったのは、技術進歩の恩恵
暖かい海を好むスズキ目サバ科の魚・カツオ(鰹)。日本人は縄文時代から食用にしてきた魚です。
カツオのたたきが有名ですが、加工食品の雄でもあります。茹でて、干しあげて、それも食用にしてきました。鰹節です。
カツオを3枚以上におろし、小舟のような形に整形します。これが「節」。それを処理していくわけです。
茹でて、干した段階のものを「なまり節」といいます。煮つけにするとおいしい。少し生臭さが強いので、ショウガなどをたっぷりと使うといいでしょう。この段階でも、旨味は十分で、日本人がカツオを好んできた理由がわかる気がするものです。
それをさらに干していくことで、おなじみの鰹節となります。江戸時代から明治時代にかけて、さらなる工夫が生まれました。焙乾法が誕生し、さらにそれを熟成する技法が考案されたのです。
焙乾した鰹節を「荒節」といいます。その表面を削って、カビを生やして、熟成させたものが「枯節」です。この熟成の段階で水分がさらに抜け、雑味成分が分解されて旨味が増します。数カ月にわたって4回以上のカビ付けを行い、しっかり熟成させた鰹節だけが、「本枯節」を名乗る資格をもつのです。
本枯節を楽しむには、鰹節削り器が必要ですが、削りたての鰹節はやっぱり風味が強く、とてもおいしいものです。時間があるときは、使う直前に削るくらいの手間をかけてみたいものです。削っている最中にも、その香りで幸せになれますし、つまみ食いの特権も味わえます。
かつおぶし削り節も、その手軽さで捨てがたい魅力があるのも事実です。購入の際はパッケージに注意してください。「かつお削りぶし」と「かつおぶし削りぶし」の2種類があります。
前者は荒節の段階で削ったもの。本枯節を削ったものだけが、「かつおぶし削りぶし」を名乗る資格をもっているのです。(F)












