ずんだ(づんだ)

ずんだずんだ餅(ずんだぼた餅)。色合いを見ているだけでも楽しい

キュウリをたくさんいただきました。ちょっと途方にくれるほど。改めて感じたのが、漬け物の偉大さです。

考えてみれば、農作物は収穫が集中するのが当たり前。イチジクのように、毎日少しずつ熟し、長く楽しめるものもありますが、キュウリのようにいきなり何本も熟れるもののほうが多い。

それを漬け物にするだけで、タイムシフトすることができます。漬け物は、実りをムダにすることなく、大切に食べ続けることができる素晴らしい工夫だったわけです。

枝豆も、ずんだにすることで、長く楽しめるようになります。もとは宮城県、山形県、福島県あたりの郷土料理ですが、ここ10年ほどの間に、全国区の料理となりました。洋菓子界も注目し、ずんだを使ったスイーツが次々と登場しています。

ずんだは、茹でた枝豆の薄皮を取り除いてからすりつぶし、餡にします。餡といえば小豆色が相場ですが、ずんだはさわやかな緑色。ただそれだけでも、変わり餡の資格十分。仙台で、ずんだ、あんこ、ごま、くるみ、しょうゆの団子が揃えてあるところを見ましたが、色合いを見ているだけで楽しいものです。

ずんだ」の名称は、仙台地方のものです。山形県や福島県では「豆ヌタ」や「じんだん」などとも呼ばれます。もとは「豆を打つ」ことから「豆打」(ずだ)と呼ばれ、そこから「ずんだ」になったという説が有力です。(F)