とろろ昆布

とろろ昆布とろろ昆布(佐吉)。3種類の昆布がミックスされており、「これぞとろろ昆布!」と言いたくなる出来ばえです。

昆布(コンブ)は日本人の食生活に欠かせません。ダシをとったり、そのまま料理に使ったりと、食卓に貢献しない日はないといってもいいでしょう。Umamiを手軽に演出してくれる昆布とカツオブシ、それに干し椎茸は、まさに発明だと思います。

食品のカラーバランスでも、昆布は「黒」に分類されるほどで、色は黒っぽく、戻すとけっこう肉厚です。正直に書きますが、その一方で、私はとろろ昆布という存在が不思議でした。昆布とは思えないほど柔らかく、口の中や椀の中でとろけていきます。

漠然と、そういう種類の昆布もあるのかな、と思ったくらいです。なにしろ、コンブ科にはコンブ属のほかに、トロロコンブ属があったりするからややこしい。しかし、「これがとろろ昆布になる昆布です」などという説明を聞いたことはない。「米酢でじっくりあんじょうして削り出しました」という商品パッケージのコピーを見て、やっととろろ昆布が加工食品であることに気づいたのです。

とろろ昆布は、昆布を酢に浸して柔らかくしたあと、専用の包丁(目立て包丁)で細く削り出して作ります。なんとそれによって、水溶性食物繊維が吸収されやすくなる、というオマケつき。おいしく昆布を食べる工夫として、これも「発明もの」です。

昆布は手軽に食卓をおいしくしてくれるだけでなく、健康維持にも役立つことがさまざまな研究でわかってきた食べ物です(かといって昆布ばかり大量に食べるのはよくありません。ヨウ素の摂取過多になる恐れがあります)。まさに昆布こそ、「和食の知恵」のエッセンスだといっても過言ではありません。上手に使い続けていきたい食材のひとつです。(F)

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