イタリアントマト

トマト紀ノ国屋のオーガニックダイストマト。煮込み料理などに便利です。他にオーガニックホールトマトもあります。

イタリア料理にトマトは欠かせません。同じくらい、韓国料理に唐辛子も欠かせません。しかし、トマトも唐辛子も同じナス科の植物であり、原産地は中南米です。じつにおもしろい。

野菜は昔から貴重品でした。山野の植物の多くは、食べてもおいしくないか、毒をもっているかです。人間が食べておいしく、何らかの形で身体にいい影響があり、悪い影響のないものは、ほんとうに数えるほどしかありません(コラム「超エリート」参照)。

だから野菜(果物も含む)には「ハンター」がいて、異文化との出会いとともに、お土産として持ち帰ったのです。人間の移動範囲の常識を越え、劇的にそれが行われたのが大航海時代でした。

コロンブスらが、中南米から珍しい野菜類を持ち帰ったのです。トマトも唐辛子も、そこから世界に普及します。そしてトマトは、コロンブス以後、ヨーロッパの食文化にしっかりと根をおろしたのです(といっても、最初は鑑賞用だったようです)。

イタリア料理におけるトマトの使われかたをみると、日本料理における椎茸と共通項があるようです。生でも使いますし、干しても使います。共通しているのはそれだけでなく、「うまみ」が濃厚なこと。野菜というよりは、いわゆる「だし」だと思えば、イタリア料理のレシピの理解も深まるに違いありません。(F)