クールドリヨン

クールドリヨンクールドリヨンのカマンベール(ブルゴーニュのフィセル)

赤のマークが目立つクールドリヨン。このマークをチーズコーナーで見つけたら、それは大抵、フランスでポピュラーなカマンベールチーズです。

殺菌乳を使っているため、クセが目立たず、とても食べやすい。それだけでなく、乳の風味が濃厚で、味わい深い。カマンベール入門としても、安心してお勧めできるチーズのひとつです。

このマークは、よく見るとライオン(獅子)です。クールドリヨン(Coeur de Lion)は、フランス語で「ライオンの心」という意味。じつは、イギリス国王リチャード一世(1157‐1199)のニックネームです。

「フランスなのに、なぜイギリス国王?」と素朴な疑問を感じますが、リチャード一世の時代、カマンベール発祥の地であるノルマンディ地方はイギリス領だったのです。

リチャード一世はノルマンディ公を兼務しており、ノルマンディ防衛のために彼が築城したのが、ガイヤール城(Chateau Gaillard)でした。1196年のことです。この城は、リチャード一世を継いだ弟ジョンの時代に、フランス国王フィリップ二世によって陥落させられます(1203年)。だからジョン(1167‐1216)は「失地王」という不名誉な名前で呼ばれるのです。