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サンマの缶詰

缶詰ストー缶詰の秋刀魚味付缶詰

サンマ

もうすっかり旬の過ぎたサンマを、いまでもおいしくいただく方法があります。缶詰です。写真の秋刀魚味付缶(ストー缶詰株式会社製)は、北海道でとれたサンマをていねいに下処理して缶詰にしたもの。缶切りがなくても開けられるイージーオープン缶なのもうれしい。

保存がきき、かつおいしい缶詰の原点は、ナポレオン率いるフランス軍の強さの秘密のひとつでした。1804年、ニコラ・アペール(Appert, Nicolas. 1752-1841)が食料をビン詰めにする方法を発明。これがヨーロッパ各地で戦うフランス軍の食料として採用され、フランス軍の士気を高めたのです。
アペールのビン詰め手法を発展させ、ブリキ缶(スチール缶)を開発したのはイギリスのピーター・デュラン(Durand, Peter.)で、1810年のことでした。缶はビンと違って割れる心配がなく、さらに利便性が増します。デュランは特許を取得し、缶詰工場を経営。1821年には渡米し、南北戦争で大儲けをしたそうです。

日本に缶詰が入ってきたのは、1871年(明治4年)。長崎の松田雅典氏がフランス人の指導を受けて、イワシのオイル漬缶詰を作ります。1877年(明治10年)には、日本で最初の缶詰工場・北海道開拓使石狩缶詰所が誕生。10月10日にサケ缶を初出荷しました*。

ちょっと面白い話が、缶切りにまつわる話です。スチール缶が登場したものの、缶切りはしばらく発明されなかったのだとか。そのため、開けるためにはカナヅチとタガネを使う必要のある、とても面倒なものでもあり、戦場ではしばしば銃で撃ったのだそうです。
だから長い間、缶詰の中身は固形物に限られていたとか(液体だと中身が飛び散ってしまう)。この話を聞くと、コンビーフの缶詰がいかに重宝されたかもよくわかります。

生鮮食料品に比べると、風味や歯ごたえなどの点で劣る面もありますが、秋刀魚味付缶のように調理済の食べ物を詰めたものは、缶から開けて温めるだけで、出来たてのお料理に近いおいしさを味わえます。時空の限界を越える食品として、いまなお有望なもののひとつでしょう。

常備しておけば、「あと一品、なにか欲しい」というときや、急な来客のときなどに役立ちます。災害への備えとしてもお勧めです。(F)
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