スープ デ ポワソン


海の恵みをいただくのは、ほぼ世界共通です。生のまま食べるのは日本と韓国くらい、という時代もありましたが、これもいまや過去の話。今日では、回転寿司が欧米に進出し、人気を博しています。
ヨーロッパで、昔から魚に親しんできた地方といえば、やはり地中海沿岸でしょう。古代ローマの時代、塩が専売品になっていたことを書きましたが、その塩で魚が塩漬けにされ、さかんに貿易もされていました。
香草を詰めて焼きあげたり、アクアパッツァにしたり、パエリアとして食べたりなど、いろんな調理法がありますが、私が好きなのは南仏・プロヴァンス地方* の郷土料理、スープ デ ポワソン(魚介類のスープ)です。
もとは漁から戻った漁師の身体を温める食べものだったとか。日本人はお刺し身や煮魚や炊き込みご飯など、いろんなバリエーションで魚を楽しんでいますが、汁物がちょっと弱い。しんしんと冷えこんできた今日のような日は、濃厚なプロヴァンス風の魚介類のスープで温まりたいものです。
このスープが、とても手軽にできてしまうのが、写真のスープ デ ポワソンです。原材料はアナゴ、ホウボウ、タラ、タマネギ、西洋ネギ、トマト、コーンスターチ、オリーブオイル、菜種油、塩、ニンニク、フェンネル、タイム、ローリエ、パセリ、コショウ、トウガラシ、サフラン。これだけの材料が煮込まれた本格派のSoupe de Poisson de Rocheが、鍋で温めるだけでできてしまいます。
フランス語でPoissonは魚介類を指し、Poisson de Rocheはメバルやカサゴなど、岩根に住む魚を意味します。エビやアサリ、白身魚などを自分で追加して楽しんでください。右上の調理例では、有頭エビをしっかり炒めてから、追加しています。(F)
* プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏(Provence-Alpes-Co^te d'Azur)。略称はPACA。














