タケノコ(筍)

タケノコ大原野・村上薫さんのタケノコ

米ぬかも必需品

若竹煮やタケノコご飯などでどうぞ。

桜前線が北上するように、春はタケノコ前線も北上します。やはり京都まで北上したとき、本格的な春を感じるものです。

タケノコは言うまでもなく、竹の「子ども」です。「竹は人類を救う」という主張をする研究者もいます。カゴになったり、茶筅(ちゃせん)になったり、団扇(うちわ)や扇になったりと工芸材料になるのはもちろん、建材にもなる。そのうえ、食べられるところが凄い、というのです。

竹は生命力が旺盛ですから、この主張には説得力があります。ただ、余談になりますが、あまりにも生命力が強いことが、逆に仇となる例も最近では見受けられるようです。

地方に行くと、竹林に覆われている山を見ることがあります。タケノコをとる人が減ったため、木々を竹林が侵略した例です。人間が木を適切に利用することが、里山の環境を逆に保護するように、タケノコを食べることも、環境保全につながるということでしょう。

見た目の印象と違い、タケノコは栄養を含み、身体にいい食べ物でもあります。タケノコのうま味は、チロシン、アスパラギン、ベタインなどの窒素化合物によるもので、タンパク質の含有量は野菜の中では多め。ビタミン類も含む上、歯ごたえからわかるように、食物繊維のセルロースが豊富です。

タケノコなど、どこにでもある竹林でできるもののようですが、きちんと整備された竹林のタケノコは格別の味わいで、まさにそこは畑です。京都・大原野の村上薫さんのタケノコは絶品。ていねいに手入れされた村上さんの「畑」からとれるタケノコを、ぜひ味わってみてください。(F)