ナスとキュウリ

夏です。夏野菜をたくさんいただきたい季節です。こんなふうに、そうめんと一緒に食べるのもいいですね。とくに使えるのがナスとキュウリ。ナスは、焼きナスにショウガとカツオブシとミョウガもいいし、麻婆ナスのような中華風にしてもいいし、ラタトゥユにしてもおいしい。キュウリも負けていません。冷し中華のつけあわせなど、生食することが多い野菜ですが、火を通しておいしいメニューもたくさんあります。
この時期のナスとキュウリは、日本では別の面でも活躍します。お盆(盂蘭盆会/うらぼんえ)の飾りつけです。キュウリでつくる馬と、ナスでつくった牛が、お盆の時期に里帰りするご先祖様に対して、「里帰りは馬にのって一刻も早く。戻るときは牛でゆっくりと」という気持ちを表します。個人的には、野菜でつくるこの素朴な人形が、故人への家族の思いを代弁するようで、とても好きです。大切にしたい風習だと思います。
お盆のお参り中に聴こえてくる「ノウマクサラバ」で始まる呪文は、供養が十分ではなく、さまよう魂(「餓鬼」といいます。餓鬼に施しをする会が「施餓鬼会/せがきえ」です)に食物をほどこし、供養するときに唱える文言(陀羅尼)です。迷わないように迎え火をたき、送り火でお送りするお盆の間は、家族が食べるものと同じものをお仏壇にお供えする地方が多く、そのため、この間の食事は精進料理にすることも多いようです。やっぱり、精進料理にも活躍するナスとキュウリは、この時期に欠かせない食べ物ですね。(F)














