ボージョレヌーヴォー

ボージョレヌーヴォー

フランス・ブルゴーニュ地方南部に隣接するボージョレ地区で生産される新ワインが、ボージョレヌーヴォーです。できたてのワインを楽しむために、MC(マセラシオン・カルボニック)法と呼ばれる特別な発酵技術が用いられ、醸造期間を短くしています。

熟成が進んでおらず、ワインとしての味わいは「若い」の一言ですが、その年の出来ばえを推し量る楽しみもありますし、フレッシュなワインなりの爽やかさも味わえることから、いまではすっかり親しまれています。

もともとボージョレ地区の農民が、収穫を祝ってヌーヴォーを楽しんでいたそうです。ワイン醸造大手を経営していたジョルジュ・デュブッフ(Duboeuf, Georges)氏が「新しいボージョレ(ボージョレヌーヴォー)が到着しました」というコピーをつけてパリに出荷したところ、大いに売れたというのが人気の発端です。1970年のことでした。

デュブッフ氏は販売のアイディアが優れていただけでなく、味覚も確かで、ボージョレヌーヴォーの味わいを現在のような洗練されたものに育て上げたのも彼です。「一口飲むだけで、心が踊りだすような楽しいワイン」をめざしていたといいます。「ボージョレの帝王」といえば、彼のことです。

こうした関係者の努力もあり、人気は年々高まりましたが、逆に「一足でも早く出荷しよう」という醸造所がたくさん出てきたため、1984年に「毎年11月第三木曜日に解禁」というルールが定められたのです。
昨夜の午前0時を待って、「もう楽しんだよ」という方も多いことでしょう。日本はニュージーランドなどとともに、世界で最も早くヌーヴォーを楽しめる国のひとつ。インターネットに感想をかけば、世界にさきがけられます。(F)