モモ(桃)

モモ(桃)さて、手でむくか、包丁でむくか、それが問題だ……

残暑ともなると桃の季節は終盤に入っています。夏を代表する果物のひとつですね。モモはとてもデリケートな果物で、生産農家の方も慎重に、慎重に、まるで壊れものの宝石を扱うかのように取り扱っています。その手のかかりかたをいろいろ伺うと、質の高い選りすぐりのモモの価格が、宝石級になってしまうのも納得。まさに丹精がこめられた、さわやかな甘味を楽しんでいただきたいと思います。

ところで、おそらく関東と関西のうどんの風味の違いと似ている話なのですが、モモの食べ方についても、大きく1)包丁で皮をむいて食べる派と、2)手で皮をむいて食べる派に分かれるようです。みなさんは、どちらでしょうか。私の場合はまず2)でチャレンジし、むきにくいときに1)に転向するハイブリッド派です。

この食べ方の相違は、じつは「熟した」という定義が人それぞれであることを示しているのかもしれません。他のフルーツ、たとえばラ・フランス(洋梨のひとつ)あたりも、人によって食べ方に個性の出る果物です。手で触ると凹むほど柔らかくなったものを食べ頃だと思う人がいる一方で、その手前の、ちょっと固めのものを好まれる方も多い。酸味や甘味のような「味」だけでなく、香りと食感も味わいを構成する大きな要素だということでしょう。(F)