ランチョンミートとSPAM
ゴーヤチャンプルー調理例
わしたポーク
そろそろ、蒸し暑くなってきました。この10年間くらいでしょうか。暑さを乗り切るための食べ物として沖縄料理が注目を集め、人気を博しています。真っ先に思い浮かべるのが、ゴーヤチャンプルーです。
この料理に欠かせないのが、主役のゴーヤ(苦瓜)と、それを生かす名脇役のランチョンミート。ランチョンミートはluncheon meatと書きます。手軽に使え、よく昼食メニューに使われたことから、この名がついたといいます。
ランチョンミートは、豚肉に牛肉や鶏肉をあわせてカッターにかけ、塩とスパイスを加えて金型に入れ、加熱調理したものです。金型に入れてから加熱しますので、保存性が高い。日本でもよく見かけるのは、アメリカのHormel Foodsの製品「SPAM」です。もとはHormel Spiced Hamという名前で、「SPAM」はSpiced Hamの最初の2文字と最後の2文字からとった商品名です。
沖縄には、もともと豚肉を活用する食文化があり、戦後、アメリカ軍が持ち込んできたランチョンミートを受け入れ、活用する素地がありました。ゴーヤチャンプルーはそのひとつ。もちろん、沖縄の人たちは、自分たちでもランチョンミートを作っています。「わしたポーク」がそれ。日本人好みのマイルドな塩味となっており、これなら上品なゴーヤチャンプルーとなります。そのまま切って、表面をカリカリに焼いて、サンドイッチなどにしてもおいしいですよ。
それにしても「SPAM」です。これがインターネットの迷惑メールを指すようになったのは、モンティ・パイソンの作品の中で、この名を連呼したことに端を発するとか。Hormel Foods社にとっては迷惑この上ない話なので、同社は「スパムメールのことは、SPAMではなく、spamと小文字で書いてほしい」と主張しています。
飽き飽きするほど食べたもの、というSPAMへの思い出が、同じことを繰り返し、しつこく書いてくる迷惑メールを表現することに転用されたのが語源なので、ほんとうは名誉あるお話なんですけれどね。(F)














