佃煮(つくだに)
あさりの佃煮。栄養満点
小魚や貝、フキに昆布と、さまざまな食材が甘辛く煮つけられた「佃煮」は、日本人にとてもなじみのある食べ物です。
東京に佃島という土地があり、なんとなく関連がありそうな感じがしていましたが、それは事実でした。とはいえ、発祥は大阪の佃村のようです。
日本食品新聞社の武田平八郎氏によると、話は本能寺の変まで遡ります。この事変にあわてたのは、堺に少数の手勢と滞在していた徳川家康。その生涯で最大の危機だったといわれる浜松への脱出行が始まります。
その際、佃村(現在の大阪市住吉区)の住人が手引きし、一行に兵糧としてもたせたのが、小魚を煮たものだったそうです。それは、魚がとれないときの食料として、佃村の住人がつくっていたものでした。
その厚情と日持ちのする煮物に感激した家康は、江戸を開いたときに佃村の住人(漁民)たちも江戸に招き、住まわせます。当初は小石川のあたりに居を構えたようですが、徳川三代将軍家光の時代に、佃村から移住した漁民たちに鉄砲洲の東の干潟の利用許可を出します。
海にも近く、便利な場所を提供された漁民たちが喜んで整備し、移り住んだのが「佃漁民の島」=「佃島」というわけです。1645年のお話です。だからこの地に、住吉神社があるわけです。














