干物(ひもの)
柳カレイは丸干し(左)、ノドグロは開き干し(右)
やはり最もなじみがあるのは、アジの開き干しかも
干物は文字通り「干したもの」で、日本人にはとてもなじみのある食材です。おもしろいのは、ビーフジャーキーもその製造工程をみると干物のはずですが、そうは思えないこと。やはり私たちの干物は、魚介類を干したものです。
多くは内臓を取り除いて干します。干しかたにもいろいろあり、その土地の気候風土や食味にあわせて、工夫されてきました。
現代のように冷蔵冷凍技術が普及していなくても、塩をするか、干すか、あるいはカマボコなどに加工することで、魚介類を長く楽しめるようにしたのです。素晴らしい知恵だと思います。
干物の場合、干すことで表面が固まり、旨味をとじこめると同時に、腐りにくくなります。徹底的に乾燥させれば、それだけ日持ちもよくなりますが、スルメのように固くなり、食味は失われます。その一方で、干し貝柱のように、乾燥によってダシになるほど旨味が増すものもあり、じつにおもしろいものです。
干し方によって、呼び名はいろいろあります。乾燥具合で、スルメのようにしっかり干す素干しと、軽く水分を抜くだけの一夜干し(あるいは生干し)に分けられ、干す前の調理方法でメザシのようにまるごと干す丸干しと、内蔵を取り除いて干す開き干しに分けられます。
このほか、みりんに漬けこむ味醂干しや寒風にあてる寒風干し、塩漬けにしてから干す塩干しなどのバリエーションがあります。比較的最近登場したものとしては、セロファンで包んで干すやり方があり、これを「文化干し」と呼んでいます。












