明神下の平次と納豆

いまでも金含豆と言いたくなるような、キラキラ美しい大粒の納豆です

大川橋蔵さんの『銭形平次』をご存じでしょうか?(「ゼニガタといえば、『ルパン3世』の警部でしょう」との声もチラホラ・・・)。記憶を辿るとこの『銭形平次』で、「カンダミョウジンシタ」という地名を覚えたように思います。
大人になってから、「神田明神下」というバス停を見つけたとき、『銭形平次』を思い出しました。帰宅してから地図をひろげ、「なら、三ノ輪の親分はこのあたりに住んでいたのか」などと思ったり……明神下の平次も、三ノ輪の親分も架空の人物ですが、「江戸」を身近に感じた一瞬です。

ちなみに、現在の地図で、神田明神下交差点から都電三ノ輪橋駅までを測定すると、直線距離で約4.1kmでした。歩くと約1時間20分というところでしょう。
明神下の平次が知名度をあげた神田明神ですが、平次のほかに、芝崎納豆という大粒納豆も名物となっています。神田明神に芝崎道場(現在の浅草芝崎町日輪寺)という修業場があり、そこで供された「金含豆」(コンガンズ)を起源とする食べ物で、神田明神の表参道にある天野屋さんが、その伝統を守っています。

アンチョビと醤油の記事で、日本のお醤油が世界的に珍しい植物性醤油であり、大豆を発酵させてつくるものであることを書きました。納豆も醤油と同じく大豆の発酵食品で、活躍する菌が違うのみです。大豆にこうじ菌を働かせると味噌・醤油となり、納豆菌を働かせると納豆になります。大豆の風味をしっかり味わいたいならこのままで、他の何かとあわせるなら包丁で叩いて食べるといいでしょう。クセの少ない納豆です。夏場はオクラとあわせるのがおいしいです。ねばねばでスタミナアップ!。(F)