柚子胡椒(こしょう)
柚子こしょうの例
のだめカンタービレというドラマを何気なく見ていたら、主人公の一人である野田恵の部屋の片隅に「きゅうらぎ名産柚子こしょう」の箱がありました。なかなか芸が細かい。
このお話の設定では「野だめ」は福岡県出身ですが、なんとなんと大川市です。大川市は一瞬、佐賀県かと思うほど西にあり、目の前の筑後川から有明海につながる町です。部屋には柚子こしょうの箱だけでなく、海苔の箱もあり、郷里からいろいろ送ってもらっているという設定が窺えます。
柚子こしょうの発祥は大分県日田市のようですが、いまや九州一円の名産だといっていいでしょう。大川市の近くでは、佐賀県の「きゅうらぎ」(厳木)も柚子こしょうの名産地。野だめの部屋にあったのは、これです。
ユズの香りとともに、ピリッと刺激のある辛味がやってくる柚子こしょうは、一度使うとやめられなくなる調味料です。鍋物はもちろん、焼鳥にもあうし、うどんにもあいます。
私のお勧めは、おでんの薬味。カラシが一般的ですが、柚子こしょうも使ってみてください。カラシと柚子こしょうの両方を用意して、いろいろ食べ比べてみるのも楽しい。
柚子こしょうの作り方はいたって単純。ユズの皮をうすく剥いて、みじん切りにし、同じくみじん切りにしたトウガラシとあわせてすり鉢ですりつぶし、塩とユズ果汁を加えるのです。
「胡椒」といいつつ、使うのはトウガラシですが、昔はトウガラシのことを胡椒ということがあったのでした。落語にも、お題にはコショウとありますが、トウガラシを使っていたずらをするお話があるくらいです。
使うトウガラシによって、青かったり、赤かったりするのも楽しい。風味も辛味も微妙に異なりますが、両方の色を揃えておいて、お料理の色にあわせて使い分けるのもいいでしょう。(F)














