桝井ドーフィン(いちじく)
産地のイチジク。一日一個熟すから「一熟」で、それがイチジクの語源だ、という説もあります。
桝井ドーフィンは完熟すると、かなり大きくなります
人類最古の栽培植物ではないか、と言われているのが、イチジクです。これは、約1万1000年前のヨルダンの遺跡から見つかったイチジクの実を分析しての推論です。
分析したハーバード大学らの研究チームは、このイチジクが種をつくらず、挿し木など人為的に増やすしかない品種であるのに、他の遺跡からも同じ実が出土していることから、栽培植物であると結論づけたのでした(2006年6月米誌Scienceに発表)。
いまのところ、見つかっている栽培の証拠としては、小麦のそれより1000年も古い。人類最古といわれるのはこのためです。アダムとイブの物語にイチジクが登場するのも、必然なのかもしれません。
現在、さまざまな品種がありますが、日本で最も普及しているのは、桝井ドーフィンです。これは、広島県の桝井光次郎が明治時代にアメリカから持ち帰った苗からひろまったもの。桝井氏は農場で育苗し、全国に販売したのです。
当初はドーフィンとして販売されていましたが、秋にも果をつけるなど、すこし異なる特徴をもつことから、区別のため桝井氏の名前をとって、桝井ドーフィンと呼ばれるようになったのです。
海外では、フランス原産のビオレ・ソリエスやトルコで主流のスミルナなどがあります。輸入される乾燥イチジクの多くは、このスミルナ種です。(F)














