穴子(アナゴ)
香ばしい焼穴子の握り(富山市・寿司栄)
ふっくらほろほろの煮穴子の握り(横須賀市・竹寿司)
焼き穴子を乗せたソバ(京都市・田毎)。夏にお勧めの食べ方です。
江戸前の寿司や天ぷらに欠かせない種が、アナゴです。これは、本当に江戸前(東京湾)で多く獲れたことと、もちろん無関係ではないでしょう(今昔比べるべくもないとはいえ、それでも東京湾は、いまなお豊かな海です)。
分類上はウナギ目アナゴ科に属し、さまざまな種類のアナゴがいます。日本近海でもギンアナゴやクロアナゴなど20種類くらいが生息していますが、寿司や天ぷらで私たちになじみがあるのはマアナゴです。昼間は海底の穴にひそんでいるから、この名がついたといいます。
私は見たことがありませんが、穴子は誰かと触れ合っていると落ち着くらしく、2匹のアナゴのために二つ穴を用意してやっても、2匹とも一つの穴に入るそうです。なんだかほのぼのとします。
ウナギは冬眠する関係上、脂がのってくるのは冬場ですが、アナゴはこれからが旬。「梅雨アナゴ」という言い方をすることもあります。見た目だけでなく、栄養価の面でもウナギとよく似ていますので、この時期はおいしいアナゴで梅雨と夏を乗り切る栄養を摂取してはどうでしょうか。
店頭では開いたものを売っていますが、食べる前に軽く炙ってください。それだけでふっくらとし、おいしくなります。(F)














