花見団子

紀ノ国屋探仙庵の花見団子。桜餡の紅団子は花を、くるみ餡の白団子は雪を、小倉餡の緑団子は草を示しています。

一番に続き、すでに春二番、三番が吹いています。毎年、2月下旬になると日本海で低気圧が急速に発達しながら東へ移動するのが、その原因。日本の各地で強い南風が吹き荒れます。
しかしこれは、もうすぐ春が来ることの証。手元の写真記録を見ていたら、この数年、東京は3月28日‐4月5日くらいにソメイヨシノ(染井吉野)が満開になっています。あと一か月もすれば、本格的な春だということです。
桜といえば、欠かせないのが花見。花見は奈良時代の貴族が始めた行事だそうです。ただし、当時は梅の花見だったとか。それが桜にかわったのは平安時代のことでした。小倉百人一首の歌を、誰もが思い浮かべるでしょう。
いにしへの 奈良の都の八重桜 けふここのへに 匂ひぬるかな
伊勢大輔
その後、慶長3年3月15日(1598年4月20日)に催された豊臣秀吉の「醍醐の花見」など、歴史に残る花見も数多くあります。ちなみに、この時代の花見はソメイヨシノではありません。ソメイヨシノは、江戸時代末期に染井村(現在の豊島区駒込)でエドヒガンとオオシマザクラを交配してつくられた園芸品種だからです。
落語の「長屋の花見」が示すように、江戸時代にはすっかり庶民のイベントとなっていた花見。お友として、欠かせなかったのが花見団子ですが、そこで桜ではなく団子にばかり心を奪われると、「花より団子」と笑われたわけです。(F)














